花粉症とは
花粉症とは植物の花粉が、鼻やのど、耳、目などの皮膚に接触することによって引き起こされ、発作的にくしゃみ、鼻水、鼻詰まり、のど、耳、目のかゆみなどの一連の症状が出るアレルギー性鼻炎の一種です。
喘息・アトピーと並び、現在の統計では花粉症の人口は1,000万人以上に上り、もはや国民病とも言われています。最も有名な花粉としては春にみられるスギ花粉です。その他ヒノキ、ブタクサ、ヨモギ花粉などがあります。 原因は食生活や住環境の変化により、アレルギー体質の人が増加していることや、大気汚染など様々な要因が考えられています。
当法人では患者さんの花粉症の状況を把握し、患者さんそれぞれのライフスタイルにあった治療を行います。
花粉症の発症率
アレルギー性鼻炎の患者さんの割合は29.8%(1998年)から39.4%(2008年)、5人に2人と10年で著しい増加を認めています。スギ花粉症も16.2%(1998年)から26.5%(2008年)と増加しています。
つまり、4人に1人はスギ花粉症を持っているということになり、まさに“国民病”と呼ばれているゆえんです。また最近はアレルギー性鼻炎の発症が低年齢化してきているといわれています。
ハウスダスト、ダニといったいわゆる通年性アレルギー性鼻炎がわずかに増加にとどまっているのに対し、15歳までのスギ花粉症の発症率が10年前の2倍に達しています。
小児期に発症した場合には、多くは改善がみられないまま成人に移行している状況です。
“花粉症は治らない“と言われた方も多いでしょう。
ご存知の通り、一旦アレルギー性鼻炎を発症するといろいろな弊害が出てきます。鼻水、鼻詰まりや目のかゆみといった症状だけではなく、睡眠の妨げになったり、仕事や授業に集中できないなど日常生活に大きな影響をあたえます。
花粉症の症状
花粉症による主な症状は以下の通りです。アレルゲン(花粉)が体内に入ってきやすい目や鼻などでの症状が多く見られます。
くしゃみがでる | 鼻水・鼻づまりがある | 目にかゆみを感じる |
のどに痛みを感じる | 咳がでる | 皮膚にかゆみを感じる |
耳がかゆい | 全身に倦怠感を感じる | 頭痛を感じる |
日常生活における花粉症対策
マスク、メガネなどで原因となる花粉を避けるよう、注意してください。ここで大切なことが、口だけを覆うマスクではなく鼻まですっぽりと隠れるマスクをすることです。
また普通のメガネをかけるだけでも、目に入ってくる花粉の量は裸眼時の3分の1程度になると言われています。
服は表面がツルツルし起伏のないものですと花粉の付着を最小限に抑えることができます。
不規則な生活リズムや、睡眠不足、過労やストレスはアレルギー症状を悪化させることが多く、これらを避けることは症状軽減に有効です。